ごくばん Vol.552 Goro In New York 異邦人/野口五郎('77)

junpee2013-03-10

冷蔵庫を購入せぬまま3週間が過ぎてしまった。高度経済成長期に「3種の神器」と謳われたうちの2つ(TV・冷蔵庫)がない状態で生活しても、さほど違和感のない2013年である。車だって普段利用するわけではないので所有していないし、放射能まみれの首都圏物件をこれから購入するなど狂気の沙汰なので、永遠に賃貸で問題ないのである。さすがにここ2日のような暖かさの中では酒がぬるいので、それを冷やすための小さな冷蔵庫は欲しいところである、マーシャル・アンプ仕様の。
ごくばんは、野口五郎アメリカ録音第2弾アルバムを。名だたる有名ミュージシャンを従え、本場の最先端サウンドを日本のお茶の間に届けた意義深い1枚。のっけの爽快グルーブダンサー2作A1「異邦人」、A2「二死満塁の青春」から早くも上質で唸ってしまうオヤGだが、さらに極メロウなS.Wonder系ナイス・ボサA3「愛撫」、洒脱AOR作A4「24時間の恋人」、ほんのりメロウなスロー好作A5「夕凪海岸」と、このA面の流れは余りにも完璧◎。そしてB面においても、いきなりMarvin Gaye風黒系サウンドにのせたメンバー紹介インストB1"From Tokyo To New York"がすごいし、Funk系アーバン・ダンサー傑作B4「マンハッタン・スクランブル」、地味ながら本作中最も蕩けるメロウ作B5「ドライ・フラワー」、そしてラストを飾るヤマタツ作"Storm"系極上メロウ・グルーヴB6「傷心スピード・ウェイ」と、これだけの高レベルな内容なら、当時からヘビロテしてくれよ、と嘆いてしまうほど最高の1枚。まもなくCD化予定。