レコ(仮)Vol.51 First/草刈正雄('75)

junpee2013-08-22

今日は少々最高気温が下がった模様で、若干過ごしやすいエアコン不要の1日を過ごす中年。まだ健常に生きているだけかなりマシだという、戦時中のやうな感覚に浸るしかない人生なのかもしれない。今だけ、金だけ、自分だけ…そのような刹那的生き方は虚しいだけである。田舎で自給自足して過ごしてみるのもいいかもしれない。
毎度心の叫びのような書き出しにて申し訳ありませんが、いよいよ仮名のままイチローと同じ枚数に到達してしまったレコ、51枚目は草刈正雄の極上盤1stを。全体的にホワイト・ソウルにアプローチしたアジアン・グルーヴな印象で、だがしかし、其々水準以上のインスピレーションを与えてくれる刺激的な1枚なのであります。黒くグルーヴするリズムセクションにこの時代特有のあっさり弦アレンジが被さる、極上インスト作A1「テーマ」、星勝アレンジ風メロウ感覚が井上陽水的な印象も漂わせる、メロウ・グルーヴ佳曲A2「ステーション」、シャカポコ・カッティングに心奪われる、Barry White系メロウ・グルーヴA3「哀しみすわる部屋」、これまたブラック・ミュージックへのアプローチぶりが顕著な和製ソウルA4「季節はずれの愛の歌」、A4よりさらにダンサブルなA5「レッド・サン」、ご本人語り入り、蕩けるようなこれまたBarry White系極メロウ作A6「もし、君が…」、A面に増してさらに黒系へ傾倒したJB系作B1"Come On Baby!"、普通の歌謡曲をシャカポコ・グルーヴ化しつつ、突然サビで反則転調するナイス・ミディアムB2「いつしか君は」、いかにも70年代中期然とした中庸グルーヴぶりが心地よいB4「愛はメリーゴーランドのように」、ひたすらスキャットしまくるナイス・グルーヴB5"Hey Hey Hey"、A1の再録にて草刈正雄氏の印象を決定づけたナイス・インストB6「テーマ」と、ソウルアルバムという先入観で聴いてみると納得の1枚。よくできています。そして、ジャケ写の如く草刈正雄がかっこよすぎる!