ごくばん Vol.332 Little Bossa/Pierre Daubresse('72)

junpee2010-03-28

ここ数週間、土日や夜間の仕事がちょこちょこと入り、こちらの更新も不定期になりつゝある今日この頃でございます。今日は新宿の某ビル内でお仕事。休日の誰もいないオフィス内で、あくせく働いたので呆然とする暇もありませんでしたが、そんな中ある部屋の出勤ボードで見かけた「アニ休」という表示に引っかかってしまう。「公休」「半休」「代休」などの見慣れた表示板に混じってその、「アニ休」が燦然と僕には輝いて見えてしまう。アニメ休暇?どんな休みなんだ?アニバーサリー休暇?記念日休暇ならありそうだろうか…まさか、アニキ休暇か?それが真実ならば、こゝはどんな会社なんだろう…?略語は誤解の巣窟なり。
ごくばんは、De Wolfeライブラリーより、Pierre Daubresseというフランスのピアニストによる、ボサというよりはお洒落ジャズの小品集、といった雰囲気の1枚。ふんわり柔らかなエレピにフルート、そして金属的というよりは丸みを帯びたソフトな響きのブラス、そしてジャズ基本編成の織り成す深みある、ソフトなハーモニーが素敵な作品満載の名盤です。アルバム中どの楽曲も耳なじみよく、ハズレは一切ございませんが、中でも最もボッサしているB3"Beach Comber"はフルートの爽やかな音色が最高に心地よいアレンジの1曲。「男と女」的なMaj7コードの半音往復が印象的でした。さらに同系ボッサ作品ではB4"Sweet Bossa"なども春の萌芽を感じさせるお花見系でグッドだし、スリリングに高速バップしているB5"Boat Race"でもメインとなっているフルート・パートのスマートな演奏が素晴らしい。他、というには二重丸な作品ばかりですが、ほんわかメロウなA1"Low Tide"、A2"Little Bossa"、高速シャッフルしているビート感覚が最高にかっこよいA3"Lapping"、クラブ・プレイ向きファンキー作品A6"Flood Tide"、B6"Gloaming"も筆舌に尽くしがたいほどの名録音。ハズレなしです。