ごくばん Vol.530 Yumi Murata 1st/村田有美('79)
久々に休日をガッツリ満喫する天皇誕生日。毎年恒例だが、食料品売り場が混雑気味で、しかもファミリー向け大人数用惣菜ばかり陳列されている中、一人分だけﾁﾏﾁﾏと買い物する貧弱中年。クリスマスだから今日はご馳走にするか、なんて会話が耳に入るが、そもそもクリスマスとはどのような日で、何を祝福するのか考えている人がどのくらいいるのだろうか？そして、数日後には門松を飾って、初詣？やはり日本は不思議な国だ。
ごくばんは、真性実力派シンガー村田有美のファースト・アルバムを。次作における迫力満点Voとは無縁の、落ち着き払った清涼感溢れる歌声に、歌謡曲チックなAORサウンドがのっかった印象の1枚。終盤部の自由な展開が興味深い、大橋純子系アーバンAOR、A1「愛狩り」、同じく７０年代後期の歌謡系メロウ作A3"The End"、さらに同系B1「乱反射」、B2"Bystander"、B5"Mr.Romance"と続き、本盤の決定作爽快メロウ・グルーブ、清水信之作B3"Starly Night"で頂点に。高揚感溢れるサウンドが最高でございます。因みに作曲担当について、A1、B1は大野克夫、A3、B5は織田哲郎、B2は芳野藤丸と、作家陣も豊富。無視できない1枚であります。
