ごくばん Vol.373 夜に生きるもの/高橋徹也('98)

junpee2010-07-30

何年経っても見つからない中古CDをネットで探す。ものの一分もかからずにあっさり見つかる。これってむなしくね?しかもたったの1円プライス。これってヤバくね?商品横に『2枚以上で100円引き』と書いてあったけど、2枚購入したらどのように清算されるのだろう…せめて値段を10円にしてもバチはあたらないと思う。あゝデフレ・スパイラル。
ごくばんは、めずらしく90年代国内モノより高橋徹也の2ndを。タイトルどおり、夜系怪しげなねっとりメロウなサウンドが支配しており、クソ暑い熱帯夜に涼を齎してくれそうな1枚。サビの奥深いメロウネスさが素敵な深夜バラードM2「ナイトクラブ」、イントロの爽快ギター・カッティングで早くも名曲決定な、ナイス・メロウ・グルーヴM4「人の住む場所」、芳醇なサックスと歪んだギターとの酸っぱいコラボレーションが素敵な、ジャズ・ワルツM5「夕食の後」、90年代哀愁系AOR、M6「女ごころ」、そしてサビでマーヴィン・スイッチがONされ、クラップ・ハンドやら止め処なく続く転調やら、全てが麻薬性の高いサウンドばかりですっかり脳までヤられてしまう傑作メロウ・ソウルM9「新しい世界」、これが本アルバムのハイライト。ラストを飾るクロス・オーバー・イレブン系メロウ・バラードM10「夜に生きるもの」も妙に惹きつけられる不思議な磁場を持っており◎。