ごくばん Vol.339 Places And Spaces/Donald Byrd('75)

junpee2010-04-18

酒のつまみにと買ってきたカシューナッツが治療中の歯に詰まり、ついでに消毒の苦い味も混じる日曜日。この苦味を何か昔の思い出などと重ねられないか、と考えているうちに夕方になってしまう。結局呆然と過ごした、いつもの休日である。スパークリングワインが歯にしみるが、消毒やと自らに言い聞かせる困った中年。先日、抜歯の影響でまだ顔が腫れてますね、と言われる。元々こんな顔だったじゃないか、と心の中でつぶやく窓際族。
ごくばんは、ジャズ・トランペッターDonald Byrdの75年作を。90年代初期血眼になって探した思い出の1枚。スカイハイ・プロダクション傑作中の傑作と呼ばれるだけの内容でありまして、爽やかな飛翔感がアルバム・トータルで楽しめる、心地よいサウンドが最高。バリー・ホワイトばりなグルーヴ感、クールかつお洒落な緊張感漂うサウンドが◎なA2"Wind Parade"、Hip Hop世代にも受け入れられた、時代を超えた傑作A3"Dominoes"、大空へと舞い上がるようなストリングス・アレンジに恍惚とするB1"Places And Spaces"、無条件にかっこよいミディアム・ファンクB2"You And The Music"、そしてThe Temptationsの大ヒット曲を爽快メロウ・グルーヴに変身させたB4"Just My Imagination"と、何度聴いてもチョ→気持ちE名盤。幸せだなぁ。