イエレコ Vol.26 Hollywood/Maynard Ferguson('82)

junpee2009-10-08

台風当日。暴風雨を覚悟して目覚めると、なぜか晴天だった。「目覚めた時には晴れていた」というヒット曲が急に頭の中でリフレインする。おかしいな、と訝しがりつつ駅へ向かうと確かに快速電車は中止したようだが、普通に電車がやってきて普通に乗り、大して混む事もなく、豪雨にも見舞われず会社までたどり着いてしまう。会社に着いてから電車の運行状況を確かめると、自分が乗車した直後に運転見合わせになっていたようである。最悪、途中で電車が動かなくなり、最寄り駅まで線路の上を歩かされたりするような目に遭った日にゃ、一人だけ反対方向に歩いて家に帰ってしまいたくなっただろう。おかげで一日分仕事が捗る確かな一日となる。今週もあと一日。
久々のイエレコは、日本でもそこそこ知られている名ジャズ・トランペッターのフュージョン色濃い82年作を。彼の特徴は、超人的な爆発的ハイ・ノート。トランペットで理論上出すことのできる最高音以上の高音を、実にしっかりとした音色で堂々と吹きまくる様に若い頃憧れたものです。「僕もこうなりたい」と。声楽で人間離れした発声をする人と同じ感じと言えばわかり易いでしょうか、つまり凡人には到底適わない、一生憧れるしかないそんな演奏に浸りきるしかないのであります。本アルバムの目玉はやはり、「高校生ウルトラクイズ」の初期にテーマ音楽として用いられていたA3"Hollywood"でしょう。なんともいえない高揚感を誘う、劇的な楽曲を書いたのはプロデューサーでもあるスタンリー・クラーク。中間部におけるチョッパー・ベースがイカシテおります。その他当時のヒット曲カヴァーが目立つ中、やはり曲の良さという点でもA2"Deja Vu"が聴きごたえのある作品。♪でっ・じゃぶ〜、てな感じのメロ解釈が微笑ましい限り。CD化済。