ごくばん Vol.351 Thru Traffic/東北新幹線('82)

junpee2010-05-30

久々に部屋の掃除をする。3年ほどほったらかしにしていた窓際の掃除をする窓際族。ゴムパッキンにカビが生えていたり、レール部が真っ黒な埃のかたまりで埋め尽くされていたりと、想像を絶する汚れ具合で、一日では掃除し尽せなかった。ちょっとした汚れ落しにウエットティッシュが大活躍する。しばらく継続して掃除をしてみよう。
ごくばんは、鳴海寛と山川恵津子による男女ユニット、東北新幹線唯一の名盤を。悉く登場する分数和音に意表を衝く転調等々、一筋縄ではいかない奥深いサウンド構成に耳の肥えたリスナーを惹きつけた1枚。まずはなんといっても、本アルバムの目玉となる傑作メロウ・グルーヴA1"Summer Touches You"。ジノ・ヴァネリ的展開を見せるイントロの複雑さが最高にかっこよく、さらに叙情的な日本人好み哀愁メロディ・ライン、David T.Walker風なメロウ・プレイを見せるギター・フレーズ、間奏におけるギター&スキャットニゾンなど、名曲フレーバー満載で…ちょっと褒めすぎか。さらに80'sアーバンR&B系なシティ・ポップスA2"Up and Down"、こちらもジノ・ヴァネリ系なハード・ギター・プレイが爽快な、ナイスAOR、A4「ストレンジ・ワイン」、二人のコーラス・ハーモニーが実に素敵なア・カペラ作A5"September Valentine"、サビの盛り上がり具合に高揚するナイス・ミディアムB1「月に寄りそって」、夜向きお洒落インスト曲B3"Spell"、ラストを締めくくるに相応しい、ハート・ウォーミンなハチロク・バラードB4「ラスト・メッセージ」と、当時世間的に全く知られなかったのがもったいなかったような、むしろその方がよかったような、わかる人にはわかる稀有な1枚。